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スマトラ沖地震災害:信頼できる支援金送り先・その2
   

   コメント:0      Date:2005-01-28   

  

長くなったので1と2に分けました。
支援金送り先自体はその1にありますのでそちらをどうぞ。

スマトラ沖地震・津波災害から一ヶ月以上がたちます。
スリランカにいる友人からの昨日の便りによると、
必要な支援は緊急支援から仮設住宅への移動などに
変わってきているけれど、仮設住宅の建設自体が
まだ始まっていない、とのことです。
(彼女のいる地域では、なのかもしれませんが)

今回の災害で、世界中から大きなお金が被災諸国に
集まっています。
でも、それをきちんと運営し分配できる組織が被災地に
存在するとは、私には思えません。

理想的には、被災者一人一人のニーズをていねいに聞き取り、
見合うだけのお金や物資をきめ細かく届け、かつ依存させず、
心のケアも含めて再生を息長く支援するような体制があれば、
どんなにいいだろうと思います。

でも、そんな人材・資金・経験・システムをもった組織は、
日本にだって少ないんじゃないかな?
こんなにインフラも整い、基本的な経済力も高く、
内戦もなく、組織行動も得意なはずなのですが、
それでも、地震などの自然災害では自治体の対処能力に
限界があり、ボランティアの方たちがいなかったら、
救援物資が被災した方たちに届かないところだったとも聞きます。

被災諸国では、そんな問題が何十倍にもなるのでは
ないかと思います。
火事場泥棒、闇市の大儲け、漁夫の利etc.も、
人間の性ですし。

10年前、私がインドネシアにいたころは、「国の富の99%は
ジャカルタのお金持ち(政府高官や財閥)に集まり、
残り1%が国中に分配される」と言われていました。
上が多く取り下にわずかしか回らないのは末端まで変わらず、
田舎の村でも同じことです。

そんなところに、世界中からお金が集まったらどうなるか?
富める者はさらに富み、貧しい者はさらに貧しくなるのでは、
と危惧するのは私だけでしょうか。

まして、インドネシアで一番被害の大きいバンダ・アチェは、
急進派イスラムを中心とする反政府組織が独立を求めて
内戦が続き、外国人の立ち入りも制限されるような地域です。
インドネシア政府が「国際支援は3ヶ月で十分」という
声明を出したのも、アチェに国際的な注目が集まるのを
恐れたからでしょう。

またスリランカも長い内戦で、北部を支配する反政府軍と
政府の間で、相手が救援をきちんとしない/邪魔していると
非難の応酬になっているとか。

理由が何であれ、被災者に必要なものが届くこと自体が
とんでもなく難しいのは、残念ながらたしかなことです。

支援金がいくらどこにどのように使われたか、ほんとうは
第三者による監視の目があるといいのでしょうね。
現実にはむずかしいですけど。

なので、被災者のそばで活動していることが明らかな、
また信頼できる人による報告も期待できる組織に、
可能な限り直接、お金を送るのが一番いいかなと、
今のところ私は思っています。
(日本円を使うなら日本国内の組織のほうが無駄がなく、
 また日本語で文化的社会的にも自分と相性のいい報告が
 期待できると思います)

信頼の根拠は、私が信頼する友人の紹介だから、
というきわめて個人的な理由です。
有象無象が跋扈する世界だからこそ、個人的信頼が
私にはとても大切なんですね。
たとえあとで「だまされた」と思うようなことが
起こっても、「あの人でさえ見抜けなかったのだから
仕方がない」と思えるし:)

地震・津波の災害はほんとうにひどい出来事ですが、
イラクでの人質事件と同様、これで東南アジア諸国が
日本の多くの方にも身近に感じていただけるのでは、
とも思います。

私もふだん忘れがちなことですが、地球上に暮らす
すべての「私たち」はつながっている、という思いを大切に、
できることをしていきたいと思います。

  
  
       
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